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18.6.11

3回研究会

日時:2010年12月23日(木)
場所:北海道大学メディア・コミュニケーション研究院6階スタジオ型小講義室

発表1:三ツ木真実
(北海道大学大学院国際広報メディア研究科院生)

「コア・ミーニングが前置詞の選択に与える効果について
      -時を表すin, on, at, byに焦点を当てて-」

 本研究では、前置詞の学習において、コア・ミーニングによる指導が有効であるか否かを調査した。調査対象者は、札幌の私大に通う大学生99名で、実験群として「コア・ミーニングによって指導するグループ」と「辞書的な意味によって指導するグループ」、統制群として「何も指導をしないグループ」を設定した。全グループに事前テストとして、適切な前置詞をinonatbyから1つ選ぶ選択問題32問を実施した。後日、事後テスト(事前テストと同形式の問題)を行い、その際、実験群にはそれぞれ「コア・ミーニング学習用シート」「辞書的意味学習用シート」を提示し、調査対象者は、全ての問題においてそのシートを参考にして問題を解いた。結果を統計的に検定すると、事前・事後テストの間で一部有意な差が見られた。

発表2Classroom-Centered Research研究会(代表:横山吉樹)
How EFL student evaluation of activities reflect the COLT observation scheme?

学習者の授業評価に影響する要因を調査した。母語話者教師3人による2つのレベルの授業を対象とした。まず、授業観察からこれらの授業で用いられている学習活動を特定し、さらにCommunicative Orientation of Language Teaching Observation Scheme (COLT) (Fröhlich, Spada & Allen, 1985; Spada & Frölich, 1995)の評価項目と照応させながら、各活動への嗜好性と有効性の認識を問う質問紙を作成した。授業を録画し、COLTの手続きに従って授業分析を行うとともに、質問紙により活動別の学習者評価を行った。各活動の時間・頻度、さらにCOLT分析による授業の特徴と評価との関係を考察した。グループ活動や教師主導の活動では、時間・頻度と評価との間に関係が示唆された。また、学習者中心、コミュニケーション重視などの特徴が評価と関係する示唆も得られたが、熟達度など他の影響の可能性も示唆された。